最新の癌全体の10年生存率は約57%、5年生存率は約68%であり、診断、治療方法の進歩を反映し、前回より上昇している。

生存率についても今後さらに向上すると期待されている。ただ、生存率は部位や進行度などによって大きく異なるため、癌全体の生存率はあくまで一つの指標であり、例えば、部位別では、前立腺癌(97.8%)、乳癌(85.9%)、甲状腺癌(84.1%)、子宮体癌(81.2%)などの生存率は高いが、膵臓癌(5.3%)、肝臓癌(15.6%)、胆道癌(18%)などは低くなっている。

このような難治性癌の早期診断、治療方法の開発が今後の癌医療の大きな課題となる。