前立腺癌は主に外腺(辺縁領域)に発生し、多くの場合、進行が遅く予後の良い癌である。そのなかで悪性度が高く、周囲リンパ節や骨、肺、肝臓などに転移するものがある。

これらの癌を早期に発見することが重要だが、既存のアプローチは侵襲性の高さ、精度の問題がある。

今回、限局性前立腺癌の尿中miRNAを安定性を縦断的に測定、続いて独立した訓練コホートでmiRNAを測定し、機械学習を用いGleasonスコアを予測するバイオマーカーを作成、検証コホートで検証した結果が報告された。

経時的に安定した7つのmiRNAを同定し、作成したバイオマーカーは、高リスク患者を予測し、組織ベースの予後マーカーと同等の精度を示した。AUCは訓練コホートで0.72、検証コホートでは0.74であった。

非侵襲的で繰り返し測定可能なバイオマーカーとして、既存の検査・マーカーを補完する有望アプローチであり、今後、より大規模な検証が行われる。