近年脚光を浴びているニボルマブという免疫チェックポイント阻害薬を、直腸癌手術直前に投与する新しい治療の有効性・安全性を評価する医師主導治験(VOLTAGE試験)が、国立がん研究センター東病院において実施された。
免疫チェックポイント阻害薬の効果が期待できないマイクロサテライト不安定がない(MSS)症例において、今回の新しい治療によって30%の症例で完全奏効が得られ、免疫チェックポイント阻害薬の効果が期待できるマイクロサテライト不安定性のある(MSI-H)症例では60%で完全奏効が得られた。
PD-L1陽性症例や制御性T細胞に対してCD8陽性Tリンパ球の割合が高い症例でそれぞれ、75%、78%の完全奏効が認められた。
本研究成果は、米国科学雑誌「Clinical Cancer Research」オンラインに掲載された。