国立大学法人東海国立大学機構岐阜大学応用生物科学部、自然科学技術研究科生命科学・化学、香川大学、重井医学研究所、バングラデシュ・ダッカ大学との国際共同研究で、膵臓がんの進展に関与するタンパク質・(プロ)レニン受容体の作用部位をタンパク質構造予測人工知能(AI)ツールで推定した。

高正確な立体構造予測AIツールAlphaFold2を用いて(プロ)レニン受容体の立体構造モデルを独自に構築した。

解析の結果、膵臓がん進展に関与する上記特定領域と柔軟な構造を特徴とする天然変性領域から形成される溝が受容体表面に存在することを突き止め、この溝がWntシグナル関連タンパク質との相互作用部位として機能すると提案した。

これにより、(プロ)レニン受容体の多機能性を生むメカニズムの理解や、がんを含む疾病に対する新たな治療法の開発に役立つものと期待されます。

本研究成果は、日本高血圧学会の欧文誌Hypertension Researchで発表された。