従来、癌の発見・診断などの検査は内視鏡や骨髄穿刺など侵襲的なものが多く、身体への大きな負担があった。
ゲノム医療の発達には目覚しいものがあり、その促進に、最近はLiquid biopsyという非侵襲的な検査が寄与している。
今回、エーザイ株式会社とPersonal Genome Diagnostics Inc.は、癌遺伝子パネル検査の研究を開始した。
この研究は、500以上の癌遺伝子の変異などについて網羅的な解析が可能となる癌遺伝子パネル検査キットを用い、非侵襲的な血液サンプルを使用したLiquid biopsyにより血中の循環腫瘍DNA(circulating tumor DNA; ctDNA)を測定することで、発癌・再発・転移や薬剤耐性化などの癌の進化の解析に取り組む。
最先端のLiquid biopsy技術に基づく癌ゲノム医療を加速するとともに、長期的に癌の進化をモニタリングすることで、予知や予防、癌治癒に至る治療の創出につながるオンコロジーエコシステム構築をめざした取り組みを進むことが期待される。